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レガシーシステムと決別すべき5つのサイン

2023.05.05 Blog - LIFERAY

レガシーシステムとの別れをまるでパートナーとの別れのように面白く書いてある記事でした。

実際に弊社にお問い合わせを頂くお客様は、このフェーズはすでに終わり、決別を決めていらっしゃる場合がほとんどです。古いシステムを(無理やり)継続利用することで、こちらの記事に記載されてるように多くの問題が発生致します。それでも「まだ使えるから」と新システムへの移行を思いとどまっている方は多いのかなと。。

新システムを構築するには当然費用がかかりますし、せっかく作り直すならあんな機能も欲しいなどと考えだすとなかなかスタートできないものです。

ただレガシーシステムを使い続けるということは実は見えないコストがたくさんかかっています。

新システムなら1分で検索できる資料、5分で解決できる問題に、レガシーシステムで数倍の時間をかけている、もしくは解決できないままになっている。このような状況が各ユーザーに1日何度か起こっていると計算すると、そのコストは膨大です。

「今のシステム使いづらいな、こんなシステムがあればな」と思い浮かんだ今こそがレガシーシステムから脱却するタイミングなのです。


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レガシーシステムと決別すべき5つのサイン

※本記事はライフレイ社の英語記事””5 Signs It’s Time to Break Up With Your Legacy Systems”を翻訳したものです。

別れは辛いものです。たとえそれが慣れ親しんだテクノロジーとの別れだとしても、別れは辛いものです。一般的な恋愛とは違いますが、効果のないレガシーシステムから離れようとすることは、タチの悪いパートナーから立ち去るのと同じくらい難しいことなのです。

物語ならこのようになるのではないでしょうか。
「一緒に過ごした日々は過ぎ去った。自分にはもっと相応しい人がいると分かっている。それでも、引き出しに閉まったあの片方の靴下が捨てられないように(いつか相方が出てくると信じて)、踏ん切りがつかないのです。」

その「しがみつこうとする気持ち」を今こそ断ち切る時なのです。しかし問題は、組織の誰もが、あなたが何年も見てきた同じサインに気が付いているわけではないのです。そして、彼らのためらいが、あなたを立ち止まらせるかもしれないのです。

マイグレーションは正しい判断か?

この5つの質問からマイグレーションを決めるサインが見えてきます。

  1. システムの維持費は?
  2. システムの安全性は?
  3. 他のテクノロジーとの互換性は?
  4. システムの使い勝手は?
  5. システムはどの程度有用か?

それでは、それぞれの質問を具体的に見ていきましょう。

レガシーシステムから移行する時期を判断するための5つの質問

1. システムの維持費は?

古いシステムは、導入からの期間が長くなればなるほど、維持費が高くなる一方です。CIOの記事「企業向けソフトウェアをアップグレードしないことで発生するコスト」によると、企業は5年ごとに、実際のソフトウェアに費やしたコストよりもメンテナンスに費やしたコストの方が高くなるとあります。

米国政府説明責任局(GOA)の報告書によると、米国連邦政府は2019年に900億ドル超の予算をITに割り当てました。この金額の約8割は、コストのかかる旧システムなど、既存の重要なソフトウェアコンポーネントやレガシーコードの運用・保守に充てられています。

拡張性のあるシステムをアップグレードして使用するコストは、現在のレガシーシステムを使い続けるよりも大きいですか?

2. 既存のシステムの安全性は?

多くのレガシーシステムは、ベンダーによるサポートが終了しています。つまり、問題が発生した場合、元のプロバイダーが介入することができません。

さらに悪いことに、万が一サイバー攻撃を受けたとしても、レガシーシステムは大規模で柔軟性に欠けるため、保存データを保護するための防御線がなく、簡単に修正もできません。仮に修正が可能だとしても、開発者が旧プログラムの修正パッチを作成することは難しいため、非常に限定的なものになります。

「サポートされたシステムで安心を得る」というトレードオフは「現在のシステムにとどまって短期的な利益を得る」よりも大きいのでしょうか?

3. 新しい技術、他のテクノロジーとの互換性は?

レガシーシステムは、柔軟性に欠けたアーキテクチャであるため、企業は以下のような問題に直面します。

  • サイロ化したデータ:レガシーシステム内のデータは、他のテクノロジーに接続することが簡単ではありません。そのため、企業がすべてのデータを見たいとしても、レガシーシステムはハードルとなります。また、データが統一されていないため、効果的なパーソナライズができません。
  • バラバラな技術スタック:例えば、新しいチャットボットアプリケーションを追加したいとします。しかし、レガシーシステムは柔軟性に欠けるため、新しいチャットボットを追加しようとすると、非常に困難な作業が必要になります。
  • ITリソースの無駄遣い:上記2つの問題のため、ITチームは、異なるシステムからデータを抽出し、システムを連動させるために時間とリソースの大半を費やすことになります。

「統一されたテクノロジー環境を構築すること」というトレードオフは「現在のレガシーシステムを使い続ける目先の利便性」よりも大きいのでしょうか?

4. システムの使い勝手は?

レガシーシステムは古く、新しいリリースがないため、多くの場合で作業が困難になります。従業員にレガシーソフトウェアを慣れさせるのは面倒で時間がかかります。さらに重要なことは、従業員はこれらのシステムの使い方を理解するために多くの時間を費やすことになるので、従業員エクスペリエンスにマイナス影響を与えます。

レガシーシステムを使うために従業員が無駄にする時間は、現代のシステムを使うことで節約できるトレーニング の時間に見合うものなのでしょうか?

5. 既存システムはビジネスに有用ですか?

最後の質問については、自分自身にこれらの厳しい質問を問いかけてみてください。

  • どのような目的でシステムを使用しているか?
  • どのくらいの頻度で使用されていますか?
  • システムの本来の目的は何か、そしてその目的は達成されているか?
  • 当初の目的は変更されましたか?

既存システムが有用ではない、または本来の目的を果たせていなければ、継続して使う価値はありますか?

まだ壊れていないのに。。。

「まだ使える」ものから「新しいもの」に変えるのは簡単なことではありません。しかし、たとえ壊れていなくても、長年使われてきたテクノロジーは、かつてのような価値をビジネスに提供できません。

変化することは難しいことですが、旧式システムで変化の激しいデジタル社会を生き抜こうとすることは、さらなる困難に直面します。

今こそレガシーシステムから脱却するタイミングなのです。

レガシーシステムよ、さようなら
このホワイトペーパーでは、レガシーシステムから移行することのメリットについてご紹介します。

変化がもたらす大きなメリット